ステージ上ってどうなってるの?
ライブハウスのステージって、どうなってるの?
ライブハウスに慣れてない人は、ステージ上に何があるのか、わかっていないことも多いですよね。
まず、マイクがあって、ドラムセットが置いてあって、ギターアンプやベースアンプなんかも並んでいる、というのはライブを観に行くだけでもホール(客席側)から見えますから、それはわかりますよね。
あとは、キラキラの照明機器とか。
まぁ、これは演奏する側の人には関係ないので、特に解説もしませんが。
PAシステム
まず大事なのは、そこにはPAシステムがある、ということです。
PAシステムというのは、マイク等で拾った音を電気的に増幅して、スピーカーから出力する仕組みを指します。
例えば、マイクで拾った歌声などをPA卓(ミキサーのこと)に送ってそこで音のバランスなどを調整、それをアンプを通してスピーカーから最終的な音として出力する、というもの。
このPAシステムというのは実はカラオケにもあるけど、簡易的なものしかないし、ライブハウスのそれとは規模も性能も出力も、値段も(笑)、だいぶ違うものです。
特に自称ボーカルの「カラオケ」さんは、禁止事項(常識・マナー)とかを無視してライブハウスの高価な機材を破損させるなんてことも有り得ますから、絶対に扱いを学んでおいて下さいね!
そうしないと何十万円とか、何百万円の弁償とかになります。
ちなみにこのPA卓を管理して操作しているのが、PAオペレーターさんで、このサイトではPAさんと呼んだりもします。
モニタースピーカー・「返し」
そのPAシステムの一部として、ステージ上の演奏者に向けて聞こえる様にしてあるスピーカーが、複数置いてあります。
これらは自分の歌っている声とか、他の演奏者の音とかを、ステージ上の自分の位置に聞こえるように鳴らしてもらい、歌い易く、演奏し易くするためのものです。
自分の歌声や誰か他の演奏者の音を自分のところに聞こえる様にしてもらうことを、音を「返す」と言います。
その返す仕組みが、「返し」なんですね。
ここで言う「返し」とは、「モニターシステム」と同義です。
そのスピーカー自体も「返し」とか「モニター」とか、呼びます。
返す仕組みも「返し」と言われますし、スピーカーも「返し」と呼ぶ、ということ。
もう、訳分からなくなってくるなぁ…(笑)。
そのモニターのスピーカーも、設置位置や形や用途によって「サイドフィル」とか「転がし」「フットモニター」などの呼び名があります。
サイドフィルとは、ステージの両横から内側に向いているモニタースピーカーのことです。
観客としてホールにいる場合は、ステージ内のこのサイドフィルが見えなかったり、存在にあまり気づかなかったりしますが、ステージに立つとよくわかります。
そして、ボーカルさんの足元にスピーカーがあるのはよく見かけると思いますが、それが「フットモニター」とか「転がし」とか呼ばれるものです。
主に、ボーカルさんのために、ボーカルの歌声を鳴らしています。
フットモニターがたくさんある場合は、用途はボーカルの返しに限られません。
ギタリストさんの前にあれば、そのギタリストさんが必要とする音を、鳴らしています。
例えばギタリストさんが演奏し易い様に、ベースの音を鳴らすとか。
これらの返し用のスピーカーは、カラオケにはないモノですね。
こういうのがあると、グゥッとステージ感が出ます!
特にフットモニターがあると、そこに足を乗せて歌いたい、っていう人が多いと思います(笑)。
ただ機材の破損につながったりもしますので、店によっては足掛け禁止、みたいなところもあります。
ご注意を!
PA卓
そして、ステージ上にはなく、演奏者の皆さんとは直接接触がないけど、PAシステムに於いてとても重要なのが、PA卓とかPA席とかPAブースとか呼ばれる場所です。
ホールを挟んでステージとは逆側に配置され、ここには大きなミキサーが置いてあります。
ここにPAさん(PAオペレーター)がいて、音のバランスをとったり音色を変えたりと、色々な調整をしています。
こうこういうのは、カラオケにはないですね。
そしてあと細かいことを言うと、ステージ上にはダイレクトボックスというのもが転がっています。
これは、マイク以外の信号を拾って、PA卓に送る役目をしています。
エレアコとか、シンセサイザーとか、そういったものをつなぐための、金属製の箱です。
通常はマイク以外のものをつなぎますが、マイクをつなぐこともできます。