ライブするのを止めてもらえないだろうか っていうアレ問題

話題のブログ「動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか」に、ライブハウスオーナーが答えてみた、を受けて、小さなハコのオーナーであるワシも、自分の意見をちょこっとだけ書いてみる。 

  

海保けんたろーさんという方が、ご自身のブログの中で「動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか」ということをおっしゃっていて、それが物議を醸して、ご本人はブログで改めて釈明することになったっぽい。 

まぁ、言いたいことはわかります。 
意見として、そういうものが出てきても不思議ではないという内容です。 

ご本人が反省している通り、タイトルが攻めすぎましたなぁ。 
これ、敵作りそうな言葉だもんね(笑)。 

   

これがホットな話題だった時に、GROWLYっていうライブハウスの社長さんが、アンサーブログを書いたのでした。 

そのタイトルが、一番上に書いた、「話題のブログ『動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか』に、ライブハウスオーナーが答えてみた」です。 

   

それぞれの記事に関しては、めんどくさいかもしんないけど、各自読んでくだせい。 
それか、話題になったから、もうみんな読んでるかな?? 

  

ライブハウス云々を語る人たちは、それぞれが日本のライブ文化を向上させたいという気持ちなんだろうね。 
みんな、ご自身の文章の中でそういう風に書いてる。 

ワシもハコを運営する立場だから、いろいろ調べていて、いろんな文章を読んでおりますよ。 

で、よく出てくるのが、下手な奴はライブすんな、的な意見。 

今回の海保さんの意見は「下手」をどうのこうの言っている訳ではなく、「集客できないなら」ってことだけど、まぁ同じ様な方向性なのかな、論としては。 

  

みなさんおっしゃってることの真意は、ダメなバンドがライブやってるから、ライブイベントの価値が下がり、ライブハウスに行った人間が幻滅して、もう二度とライブになんか行きたくないって思ってしまい、ちゃんとしているバンドも一緒くたにされて迷惑を被る、というもの。 

   

海保さんも、この流れです、多分。 

  

日本のライブシーンを盛り上げるには、質の高いものだけを提供しようよ、っていう、むしろポジティブなもの、のはずだった…。 

だが、ダメな奴はライブするな、下手な奴はライブするな、って、強烈な言葉が世間をざわつかせる(笑)。 

  

で、アンサーブログでGROWLYの社長さんは、まぁ、海保さんの言葉足らずのところを突っ込みつつ、概ね同意しながら、細かいところを明確にしようとしています。 

別に、真っ向から反対意見を言ってる訳ではないです。 

  

ただ、海保さんがハコの運営云々と言及しているところには、ハコの事情がわかってないよね、って感じで突っ込んでます。 

同じくハコやってる側の人間としては、GROWLYの社長、さすが!!って、思う訳です。 

   

要は、木を見て森を見ず、みたいなことでは話はいい形ではまとまらないですってこと。 
自分視点だけで物事を見ていると、問題は解決しないよね。 

  

つまり、海保さん的な、ハコの運営がわからない(だろう)人の意見は、ハコの運営をしている人間からすると、偏っている様に感じる訳。 

まぁ、ハコを運営したことない人間がハコを論じると、ちょっとおかしなことになるってのは、ここのブログでだいぶ前に書いた内容でも、論じますた。 

    

で、ワシ的にも海保さんに突っ込ませていただきます。 
さーせん。 

別に攻撃の意図は全くないです。 
海保さんだけではなく、いろいろ論じている人の多くに向けてです。 

  

まず、市場の原理を無視するな。 
ということ。 

  

これ、かなり大事!! 

  

ライブハウスのノルマ問題もそうですけど、それで需要があるんだから、供給して経済活動をするのは当たり前。 

ライブをやりたい人がいるんです。 

そこにノルマがあってもやりたい。 
集客できなくてもやりたい。
集客するつもりがなくても、やりたい。 

  

これは、需給バランスが成り立っているものなので、否定すること自体がおかしな話だろ。 

  

ノルマをやめろとか、下手はライブをするなとかっていうのは、 

「オレはお前のところのラーメンが嫌いなんだよ、もう売るな!!」 
「あそこのラーメンはまずいって言ってんだよ、なんでお前食いに行くんだよ!!」 

とか言ってんのと、同じレベル。 

  

もう、言いがかりレベルだな。 
まぁ海保さんに関しては、もっとソフトな言い方だから、言いがかりとは思わないけどね。

  

ラーメン売ったっていいじゃん。 
それを欲しいって言って、買う人がいるんだから。 

  

カラオケに、お金払って入って歌う人も、否定する?? 

お金払って入って、歌いたいんだよ。 
何がダメかね?? 

  

論じると長くなりますが、前に書いたブログで概ね書いているので興味あったら読んでくだせい。 

  

まぁ、とにかく、ライブハウスの件数も、今のライブハウスの現状も、全てが理由があってそうなっている訳ですよ。 

合理性があるから、そこに落ち着いている訳。 

それを、自分視点だけで考えて、あれをやめろ、お前らはやるな、これをやれ、的な話は無理がありますなぁ。 

  

木を見たんだったら、森も一緒に見ろよ!ってことす。 

  

そして、次のこともかなり大事です。 

GROWLYの社長は知ってらっしゃるかは知らんが、日本人はそもそも文化が違うので、外国のライブハウスの様にはならんよ、と。 

まぁ、外国かどうかは知らんが、皆さんのおっしゃる理想郷はちょっと無理なんじゃないかと。 

  

とにかく日本人は、音楽を聴きたいとは思っていない文化です。 

その内容に関しては、店主のかつてのブログで書いておるので、重複を避けます。 

  

あーでも怖いなぁ。 

過去ブログ読まないで、言葉尻とって難癖つけてくるヤツがぜってー出てくる気がする…(苦笑)。 

  

少し補足しとくけど、要は、欧米系の外国人とかって「音楽が鳴っている」環境を楽しみたいっていう文化なのに対して、日本人の場合は、うるさいのは嫌だから近づかないっていう人が多いってことです。 

過去のブログでも触れてますが、生演奏自体を聴きたい訳じゃないんですよ、日本人の場合。 
有名ミュージシャンのライブなら、高い金払って行きたがりますが。 

  

外国人は、生演奏ってだけで、楽しもうとするんですよ。 
有名人じゃなくても、生で演奏されていること自体が、楽しみ。 

  

そういう意味で、日本人は音楽を聴きたいとは思っていない文化ですよ、と。 

  

以上の2点が、ワシの言いたいこと!! 

  

  

大事な2点、改めて。 

   市場原理を無視するな 

  日本人は音楽を聴きたいと思っていない 

  

  

ここだけ読んで勘違いしようとしている人、マジで頼むから、必ずかつてのブログ読んでね! 
めんどくさい人、キライ…。

つか、「日本人は音楽を聴きたいと思っていない」に関しては、改めて長文を書きたいと思っているけどね。 

  

で、海保さん他、同じ様な意見の皆さまに言いたいのは、一部の人たちにライブをさせなかったからといって、何かが変わるということもないと思います、ってこと。 

だって、「ライブするのを止めてもらえないだろうか」の対象のバンドが「いわゆる」ライブハウスに出なくなっても、形態の違う他のハコから「じゃうちに出ますか?」って話になるし。 

確かにライブハウスに出るのを止めてくれたかも知れないけど、違う形で生のパフォーマンスはする訳ですよ、どこかで。 

出たいという需要がある限り、誰かがその場を供給しますよ、自由経済なんだから。 

  

で、その今までのライブハウスとは違う形態のものが、今後のライブの中心的な「場」になって行ったりね。 

だって、みんながそっちに出る様になれば、そっちの経済が潤うんだから、それが既存の「ライブハウス」に取って代わって、実質的なライブハウスになっていく可能性は高いでしょ、市場の原理として。 

  

逆に、ライブハウスという供給があるんだから、新たな「海保さんたちが納得しない様な」バンドが現れて、ライブをするというのもあると思いますよ。 

ハコ側だって、生き残りのために新たな出演者を発掘するだろうし。 

  

そもそも海保さんの意見の通りになって、ライブハウスの件数が減ったら、サービスは向上するどころか、絶対に悪化するだろ(笑)。 

  

そんなの当たり前の話です。 

供給が減れば、供給側の競争もなくなる。 
サービス良くする理由がなくなる。 

  

まぁ、そういうことも全て考えた上で意見をされた方が、明らかに建設的で現実的だと思いますよ。 

海保さんだけの話じゃないっす。 

自分視点でしかものを見ていない片手落ちの残念な理論展開が、ブログ界隈には多い気がします。 
まぁブログってのは個人的なものだから、仕方ないけどね。

  

木を見たら、森も見ようね! 

  

で、まとめると、ハコ側が出演者の調整をすればいいだけの話ですよ。 
と、思うのですよ。

うちはいいアーティストしか出さない、でもいいし、この日はいいアーティストしか出さない、でもいいし。 

  

そもそも多くのハコが、すでに色々考えてブッキングしているはずだと思うのよね。 

人気バンドばかりじゃないブッキングがあるとすれば、それは、人気バンドとそうでないバンドを、バランス取るために織り交ぜてる可能性もあると思いますよ。 

  

だって、収容人数には限りがあるんだから、偏ったら機会損失になるしね。 

例えば200人規模のハコが、150人呼べるバンドを2つも3つも入れるケースって、あんまりないだろ。 

だから必ずしも、ノルマ達成できるバンドばかりが出演すべきだ、という話にはならんのだ。 

  

ライブハウスってのは、経済活動なんだよ。 
一部の人を納得させるためだけに存在しているんじゃないっす。
主に、自身の利益のためにビジネスをやっております。 

すんませんが、あなたの理想郷は、他者に期待しないで、あなたの手で作って下さいませ。 

  

あ、ちなみに、うちはライブハウスじゃなくて、ライブバーです。 
小規模なので、海保さんのおっしゃってるライブハウスにはカテゴライズされませんです。 

  

よって、集客できなくても、出演してオッケー(笑)!! 

  

が、全く集客するつもりのないバンドさんだと、「なんでこの人たち、ライブやるのかなぁ?」って思ったりもします(笑)。 

まぁ、カラオケと一緒な感じなのかな、とも思ったりするんですが。 
一応誰かの観てるところで、やりたい的な!