ブッキングライブに慣れていない人のために その2

前回の続き。
ブッキングライブに慣れていないと、不安は多い。
だから、学んでおきましょう。

 

今回は、リハーサルについて、詳しく述べますぞ。

リハーサル、リハ、です。

リハとは簡単にいうと練習なんだけど、みんなでスタジオ入って練習するリハとは違います。
ライブ演奏をする際はPAを通してライブハウス中に音を響かせるのだが、そのPA操作のために音量調節などを事前にやっておく必要がああると。

この事前の調整がリハです。

まぁ、出演者本人たちの機材の設定の確認ももちろんだけど、PAさんのための本番を迎えるにあたっての設定と練習、みたいな位置付けかしら。

ここで、自分たちの音量調節をしたり、自分の歌声や演奏が自分や他のメンバーにちゃんと聞こえるかの調整を行います。
そして本番は、音量等はそのリハ通りにやります。

もちろんお客さんの人数で若干聞こえ方が変わっちゃったり、気分やテンションで自分的にも聞こえづらくなったりで音が変わっちゃったりするので、本番中にその場での微調整をPAさんにお願いするのも可能。
PAさんに、ステージから合図してみて!

  

んで、ライブハウスにもよるけど、スタッフさんが「〇〇さん、リハの準備をしてください」と言ってきたら、はじめてステージに上がって機材の搬入を開始できる場合があります。
これは、店側の準備が整わないうちにステージに入り込むと、作業の支障になるから。

そんな声かけはなく、順番に入れ替わっていけばいいこともあります。
が、前の組の人たちがまだ片付けをしているのに、どんどん自分の準備を始めようという態度は、ダメ。
よく見かけるけどね。

で、ステージに上がったら自分の楽器の準備をしましょう。
この時にいくつか、注意点があります。

立ち位置やマイクの位置は、事前に出しているセットリストの通りに行ってね。

PAさんはセットリストを見て、いろいろ準備をします。
右に立つ予定の人が勝手に左に立ったり、右のマイクをわざわざ左に持ってくるという謎の行動をする人がたまにいるけど、これはPAさんの準備が台無しになるってことをわかって欲しい。
特にマイクの位置の入れ替えを勝手にやると、PAのチャンネルが入れ替わるので、怒られます。

そしてギタリストさんとドラマーさんにかなり多く見かけるんだけど、自分の練習、もしくは腕自慢を延々と披露してしまう人。
これは、PAさんにとっても、バンドメンバーにとっても、他の出演者にとっても、迷惑以外の何物でもない!!
延々と自分の世界に入って練習しているがために、リハが進まず、時間が押して他の出演者のリハーサルにも影響するという…。

マジで、これ系の人かなり多いので、注意して欲しいっす(笑)。

なので、自分の音づくりができたら、もう音は出さずに待機してね。
と言っても、やる人はやるんだよねぇ…(苦笑)。
これは、みんながちゃんと知って、やってる人がいたら注意してあげることが必要です。

そして、前にもブログで書いたけど、マイクが入ってるかどうか確認するためにマイクを叩くのは、禁止行為です。
そもそもマイクは打楽器ではない。
叩くことに耐えるようには、できていない。

あなたがもし、通りかかる人みんなに頭を叩かれても構わない、というなら別ですが。
それと同じ様なことを、マイクにするの?

マイクのオンオフを確認するためには、叩くのではなく、声を出して、確認をして下さい。
それができるかできないかで、ライブの経験がないカラオケレベルの人、っていうことがバレるぞ。

あとは、D.I.を通す、鍵盤楽器やアコギの人も、接続やスイッチのオンオフで、必ずPAさんに確認をすることが必要です。
ジャックに刺す、スイッチを入れる、は、PAさん側がやってくれたり、自分でいきなりやってもほぼ問題は起きない(稀に勝手に刺すなと言われる)が、抜く時、切る時は、絶対にPAさんに確認を取ってね。

自分の用事が終わったらさっさと電源を切る、ジャックを抜く、という乱暴な人がいます。
これのせいでスピーカーが飛んだら、弁償どころか、ブッキングライブ自体も中止になり、営業補償を求められるぞ。

で、ステージ上で自分の楽器の準備が終わったら、PAさんに順番に音が出るかの確認を求められます。
だいたいドラマーさんから、各々の太鼓を叩かされて、ちゃんと音を拾えているか確認させられます。
そして、各パート、単独で音を出して、全チャンネルの確認。

※ちなみに御徒町JAM SESSION は、いきなりみんなで「せーの」で音出しです。

全ての確認が終わったら、今度はアンサンブルで音出しです。
アンサンブルで音出しとは、バンドサウンドで全体のバランスを見る、ということ。

最初は大きくバランスを欠いている部分を修正するので、演奏は短めで音出しをします。
「ワンコーラスお願いします」などとPAさんに言われます。

「ワンコーラスって、何?」って、思う人も多いかと。
ワンコーラス、とは、1番だけ歌って下さい、的な意味。
イントロから、歌い出しがあって、1番のサビまで、っていうこと。

ワンコーラスで、って言われたら、ワンコーラスで終わりにしないといけません。
なぜなら、大きくバランスを欠いているのに修正できないまま演奏を続けても、時間の無駄だから。

大きく崩れたバランスを修正したあと、次の演奏からPAさんは音作りをします。
ここからは、「なかおと(中音)」が聞こえなければPAさんに伝えて下さい。

「なかおと」とは、ステージ上に返すモニター音のこと。
マイクなどで拾った音はPAのミキサーに行き、そこからまたステージ上に返されます。
歌声とか、ベース音とか、その音がないと自分の演奏に支障があるものは、ちゃんと聞こえるようにPAさんに調整してもらわないといけません。

ここで、注意が。

原則、なかおとは聞こえづらいもの。
特に生のドラムはかなり音が大きいので、お部屋で自分だけで演奏しているのとは、感じが全く違います。
なので、必ずしも自分の納得のいくなかおとには、ならないと思って下さい。

ただ、慣れてくればいろんな楽器が鳴っていても、自分の欲しい音を聞き取れるようになっていきます。
これは、慣れ、経験の問題だな。

ライブ慣れしている人は、リハが早く終わります。
慣れてない人は、自分の音が聞こえない、何々が聞こえない、と、いつまでもリハが終わらなかったりするのよ。
慣れていないと、バンドサウンドの大きな音量でびっくりしてしまい、冷静になれないというのもあるので。

だから、なかおとはどんなものなのか、経験して知っておく必要があるね。
そのためにも、ブッキングライブの出演回数は、ある程度必要だよな。

なかおとを聞こえやすくするための秘訣は、それぞれの人が必要以上の音量を出さないこと。
爆音になればなるほど、なかおとは聞こえづらくなります。

なので、特に慣れてない人たちは、音量を抑え気味で演奏した方がいいです。
自分たちの演奏の音量を抑え気味にしても、PAさんがちゃんと大きく出してくれるので、お客さんの聞こえ方は問題ないのだ。

 

PAさんにもよるけど、曲を長くやって欲しいとか、曲調の違うものをやって欲しいとか、色々要求が来ます。
その際は、リーダー格の人がさっと判断して、この曲のこの部分を演奏するべきだと決めなければなりません。

激しめの曲、バラードなど、バリエーションがある場合は、そういった要求が来るだろうと想定しておいてね。
あとは、同じ曲の中でもギターソロだけ音量が上がる、という場合は、その音量変化の確認が必要になることが多いので、自分たちからPAさんに申し出るとリハがすんなり進むことも多いと思います。

 

あとは若干残念な話ではあるのだが、ブッキングライブはとにかく時間がキツキツなので、PAの調整を完璧にすることができないことが多いです。
ワンマンライブであれば納得いくまで調整できるけど、他の組もたくさんいるとなるともう無理な部分もあるんだよねぇ…。

なので、ちょっとくらい聞こえ方が悪くても対応できるだけのスキルは、必要になって来る。

 

で、リハが終了しました、と。
ここでやること、です。

さっきも書いたけど、マイク持ち込みの人、キーボードやアコギをD.I.に差していた人は、PAさんに抜いてもイイか、電源を落としてもイイか、と必ず確認してね。
勝手にやると、怒られます。

で、ギターアンプ、ベースアンプのつまみの設定は、写メで撮っておきましょう。
今は便利だね!

そして写メしたら、基本はつまみは全部ゼロにして下さい。
それは、他の人もそのアンプを使うから(まぁゼロにしなくても文句言う人はほとんどいないと思うけど)。
あとは、電源切るときに全部ゼロにするのが、機材のため、というのもある。

そして、速やかに楽器を全てステージからはけましょう。
最近は「セッション」の影響なのか、楽器をそのままステージ残しておこうとする人がいるけど、それは絶対にダメ。

ライブはセッションではありません。
あなたの楽器がステージに残っていたら、次の人はステージ上でパフォーマンスができないでしょ?
ステージは必ず綺麗に次の人たちに明け渡して下さい。

 

どうよ、リハ、ちゃんとわかってないと、大変なことになるぞ(笑)。
知らなかった、じゃ済まされないこともある。

「免許持ってなかったんだから、人を轢いちゃっても仕方ないよね〜」じゃないのよ。
免許取ってから、車運転しろ、っていうこと。

ライブの常識を学んでから、ライブに挑め、ってことですよ。

 

次回もあるよ!