佐野くんの話をしよう。
佐野くんは、アテクシの高校時代の、同級生です。
同級生なんだけど、友達ではありません。
クラスも違ったし、ほとんど話したこともない。
でも、顔見知りだし、挨拶くらいはしたし、少なくともこっちは知ってるし、今でも覚えている。
でも、佐野くんはアテクシのことは覚えてないかもです(笑)。
さてこの佐野くん、どういうやつかというと、「カッコイイやつ」なんです。
いま風に言うと、イケメン?
いや、違います。
顔はカッコよくなかったです。
ついでに言うと、チビだし、顔もデカくて、アテクシよりもビジュアルは悪かったです。
でもね、カッコよかったのですよ佐野くん。
当時、まだ男が化粧したりとか眉毛整えたりとか、あまりなかった時代。
80年代だしね。
佐野くんはというと、眉毛描いてたし、バリッとビジュアルを整えていたんですよ。
当時の最先端、って言う感じ。
アテクシの高校、千葉県だし、進学校で私立で校則も厳しくてみんな全体的に地味だったし、なそんな中、都民だし都会的で遊びもよく知ってそうな佐野くんは、ちょっと違う感じの存在でした。
でね、当時の佐野くんは、別の学校の、ちょっとトッポい感じの女の子と付き合ってて、たまに一緒にいるのを見たことがあったのです。
どこで見たのかとか忘れたけど、うちの地元の駅(津田沼)で見たことがあったのは、覚えてるなぁ。
髪の毛が長くて確かワンレンで、美人ではなかったけど、チビな佐野くんよりも背が高くて、連れて歩くにはカッコいい子だった。
千葉県の進学校の地味な男子なんて、基本、彼女なんていなかったけど、佐野くんにはカッコいい都会的な彼女がいた。
佐野くん、そんなところも、カッコよかったんです。
佐野くんのカッコよさの理由って、彼自身の自信からきている、って思ったよね。
今考えても、それに違いないと思います。
佐野くんは、いつも自信に満ちた、余裕のある感じでした。
だから、カッコいい!!
だから、彼女もいる。
佐野くん、ビジュアルはカッコ悪いのに、存在全体がカッコいいんですよ。
高校時代パッとしなかったアテクシも、今ならその自信っていうのが、よくわかります。
なんか、人生経験重ねてくると、自分に自信が持てます。
だいぶ余裕も出てきたしね。
今現在アテクシ50歳。
今更ながら、当時17〜18歳の佐野くんにやっと追いついたのかもです(笑)。
当時の佐野くんも今のアテクシも、自分のビジュアルは、元々の造作に関しては、気にしていません。
カッコ悪くても、いいじゃない。
できる範囲で整えれば、それでいいのよ。
大事なのはね、そこじゃない!!
大事なのは、自分が何者であるかとか、どのような人間であるかとかでしょ?
そして、自分の生き方、とかね。
そういった部分に自信があるから、カッコよくなれるんじゃね?
チビでビジュアルの悪い佐野くんも、人間性とか生き方に自信があったから、自分より背の高い彼女もいたし、カッコよかったんだよね。
彼にとっては、背の高さとかが、全くコンプレックスになってない。
今でも、佐野くんのことを思ったりします。
佐野くんなら、こういう時自信満々なんだろうなぁ、とか。
人間性とか生き方に自信があれば、会社で出世してなくても、稼ぎが悪くても、気にならないんじゃない?
気にしてコンプレックスがあったりすると、カッコ悪いやつになってしまいます。
佐野くんみたいに自分に自信があると、カッコいいと思います。
男から見ても、女から見ても…。
これって、アテクシ、ついでに自分のこともカッコいいって言ってる系(笑)?
でね、思いついたんだけど、究極のカッコいいは、コンプレックスのないことなんじゃないかしら?
コンプレックスから一切解放されて自信に満ちてるって、マジ、カッコいいんじゃないかって思うんだけど。
どうかしら?