オケ音源をお使いのアーティストさんへ

オケのトラックを使って音楽活動をされている人って、結構いますね。
うちの店でも、そういった人達のライブはよくやってます。 

うちの店の場合はデカいウーファーも入れているので、打ち込みとかのオケ音源を流すのに適しているので、オケ音源利用のアーティストさんは大歓迎です!!

 

何回も同じことを感じる

でね、ライブの時にPAオペレートをしてこういったオケ音源を扱っていて、まぁ色々と「ここはこうして欲しいなぁ」というのを思ったりもするのですが、何回も同じことを感じたりしていてご本人に伝えることもあるのですが、同じこと思うならそれは同じ事が色んな人で発生している事なので、ここで文章にしてまとめて皆さんにお伝えしておいた方がいい、と思い至ったのです。

オケ音源を作ってくる人は、最近はiPadとかiPfoneとか便利なものがあるので「2ミックス」、つまり、ステレオ2系統のオケ音源を作ってくる人が多いですね。
ただ、こういった最近のデジタルデバイスが出る前から、DATとかカセットテープ(笑)とかMDなんかで皆さん2ミックスを作っていましたけどね…。

で、ちょいと本格的にオケ音源を使いたいという人は、MTRごと持ち込んで、4系統以上とかのオケを用意してくる訳です。

PAオペレートをしていると、正直言って2ミックスじゃないものって、かなり面倒ではあるんです(苦笑)。
ライブハウスによっては、そんなにチャンネル使えないっていう事情もあったりもするし、チャンネル数があっても、4チャンネルの扱いとかは大変だからやりたくないPAさんも多いはずです。

でもね、音云々といった観点からすると、3系統とか4系統とかくらいに音を分けてもらえると、PAさんは「よりいい音」を作れるんですよ。

MTRごと持ち込む人って、ステレオの2ミックス以外にベースの音だけ別で出せるようにしている、っていう人が多いと思うんです。
それが、オケ音源を使う界隈の常識ですから。
ベースの音だけ別系統で出して、ベースアンプに入力する、というやり方ですね。

これはもちろんやった方がいいのは、確かです。
音がダンゴになってまとまっちゃってるよりも、ベースの音だけ取り出して音量を調節できる方が音のバランスなども含めて、扱いやすくなります。

 

スネアを別系統で出してもらえませんか?

で、ここに、私なりの希望が…。

それは、「スネアの音も、別系統で出してもらえませんか?」というものです。

基本、皆さん、スネアだけを別系統で出す、ということはやっていません。
でも、PAをしていて音色を作っていく中で、「このスネアの音、何とかしたいなぁ」っていつも思うんですけど、スネアだけを別にしてもらっていないと、何ともできないのですよ。

まず、スネアの音量が足りていないことが、ほとんどです。

皆さん、オケ音源作る際に、ちゃんとバランスをとっているはずなんです。
でも、そのバランスが、ライブだとちょっと違うんですよ。

通常のライブだとドラムが生で鳴っていまして、それはCDとかネットとかで聴く、完成された音源よりも、ドラムが強めに聞こえるんです。

これがライブの音だ、っていう感じ。
ドラムの音が、大きめ なんです!

だから、ライブハウスでライブをする際は、CDみたいなバランスでドラムを小さめにすすると、ウソっぽさが出てしまうんです。
他の対バンさんとかと比べると、極端にドラムが聞こえないんですね。

だから、ライブで使うオケ音源は、2ミックスにするならスネア(だけでなくドラム全般)を大きめに入れる方がいいです。

で、できれば、スネアを別系統で出して欲しいです。
そうすればPAの方で音量を上げられるし、あとはイコライジングして、本物のドラムが鳴っているかの様に音色を作っていくこともできるんです。

また、MTRを持ち込む場合は、最終的にPAに送るのが2ミックスであっても、MTRの方(演者さんの手元の方)でスネアのトラックを上げてもらうなどすれば、わざわざ別系統で出してもらわなくても、だいぶ違います。

これはもしかしたら、私だけの感じ方かも知れませんし、ライブハウス側からこの様にした方がいいとアドバイスされることも、まずないでしょう(苦笑)。
でもね、スネアの音を別にすると、音を格段によくできるんですよ。

だから、できればMTRごと持ち込んでもらいたいです。
そして、できればスネアを別系統で出してもらいたいです。

ちなみに、ベースももちろん別系統で出してくれる方が望ましいですが、実はPAオペレーションしていて「ベースのその帯域だけ上げる」とかいうことは比較的簡単にできることなので、必ずしもやらなくていいって思っています。

それよりもスネアの方が、音として独立していないとどうにもいじれないんですよ。

まぁ細かいことを言うと、高音域の方が人間は敏感に感じ取るので、ベースの帯域はどうにでもごまかせるんですが(笑)、スネアの帯域はごまかしも効かずなかなか大変なんです。

ただ、皆さんがせっかくこの私のアドバイスを聞いて下さり、スネアを別系統に出せる様にしてくれても、それをやろうとすると別のライブハウスではかなり面倒くさがられる可能性は、高いです(笑)。
特にブッキングなんかだとPAさんは忙しいので、真剣に音作りなんてしてくれない可能性の方が高いです。
「なんでもい〜だろ、うっせ〜なっ!!」ってな感じで。

だから、音を追い込みたい場合は、うちを使う時とか、ワンマンでやれる時とかに限った方がいいかもです。

 

今更ではありますが

そして、今更ではありますが、オケを使うのなら、数曲あったら、その音量とか音質とかをちゃんと揃えて欲しいのです。

まず音量が合ってないアーティストさん、結構います。

オケ音源をそれぞれバラバラのタイミングで作っていて、音量が合ってないんですね。
同時に、音質も、鳴っている楽器のバランスも、合ってないです。

それを、ライブ前に「マスタリング」みたいなことをして合わせてきている人も、もちろんいます。
が、面倒臭いのでしょう、ほとんどの人が、その「合わせる」という作業をしていません。

まぁ、最終的にそれはそれで仕方がないんですが、PAオペレーターの立場からすると、そこはちゃんとやって欲しいところです。

だって、曲が変わったら急に音がデカくなったりとか、急にこもっちゃって聞こえづらくなったりとか、急にベースが聞こえなくなっちゃったりとか、そうなると対応が大変なんですよ。

まだ音量が違うだけなら何とでもなりますが、音質が違うとか楽器のバランスが違うとかは、もうどうにもできないんです。
時間をかければある程度は調整できますが、ライブの場でリアルタイムに音が流れていってしまう中では、もう対応ができません。

これは、音をちゃんと作りたい、なるべくいい音でライブ演奏をしてもらたい、と思っているPAさんからすれば、ストレスの原因なんです。

テキトーなPAさんなら、全く気にしないと思いますが(笑)。

ということで、他ではまず論じられる事がないだろうという事を、述べてみました。
みんな論じないけど、オケ音源使うアーティストさんにとっては、かなり大事な事だと思うんですよ。