いかに失敗したか

何が起こったのか、説明いたします。
端的にいうと、昼のお弁当事業に失敗しました。
前日までにファックスで注文を受けて、弁当を作って届けるという事業を始めたんですが、これに失敗しました。

3ヶ月であっという間に何百万円も消えました。
フランチャイズのような形でやっていたのでその加入金が半分以上を占めるんですが、運転資金もあっという間に消えてしまったんです。
売り上げが上がらなかった訳ではありません。
毎日120〜150の弁当を作って配達していました。
営業をかければ数字は伸びたし、まだまだ伸ばせたんです。

でも、そもそもお弁当を一個作って配達して、ってこのコストが、利益を上回っていました。
逆ザヤです。
売れば売るほど赤字額が膨らみました。

見通しが、あまりにも甘かったんです。
もちろん、フランチャイズ本部の甘い数字を信じていた訳ではありません。
騙されないように気をつけて、まぁこれの3分の1の利益でも、やれないことはないじゃないか、なんて思っていたんです。
ですが、実際にやってみると、作っても作っても絶対に赤字、やればやるほど傷が広がる現実…。

どういうことかというと、人件費が大きかったんです。
都会の人件費だと、お弁当を一個作って配達するのにかかるコストが、かなり高いんです。
そのコストが、お弁当一個の利益を下回ることがなかったんです。
もちろんスタッフが慣れてきて、素早く作ればコストを少しずつ下げていくことは可能です。
でも、それは半年〜1年も経てば慣れてくるでしょう、ということですし、少しくらいコストが下がったところで赤字の解消はかなり難しいです。

この、人件費あたりの生産性というのは、やってみないとわからないことでした。
もちろん弁当本部からは、これだけの作業でこれだけの人員がかかる、というのは指導されますが、実際やってみるとその通りにはならなかったです。

そして最大の問題は、配達先です。
もう、大口の契約がないと、そもそも採算がとれる設計ではないということです。
一箇所に弁当一個を配達、これを繰り返していては絶対に採算が取れないんです。
都会は競合他社が多く参入しているので、大口は取れないです。
そして、特に人件費が元々高いので大口がないとどう考えても無理です。
大口がないと無理なのに、大口を取るのは無理。

自分なりのルートで(同じフランチャイズの他店のオーナーに)よく話を聞いてみると、この地域のフランチャイズはうちだけでなく、何件も、やってはやめてやってはやめて、という状況だったようです。
どこがやっても、結局採算が取れないんです。

やはりフランチャイズ本部はこういう情報は出してくれません。
失敗する確率についても質問しましたが、結局口頭で曖昧な数字を出されてしまったということです(ほぼ失敗がないような数字だったと思います)。
事業を継続しなかった業者は他にもたくさんあったと思いますが、その理由について聞いても、採算が取れないから、ではなく、「本業が破綻」「家庭の事情」「たまたま食中毒を起こした」などと、適当にごまかされてしまったんですね、いま思うと。

これらのことは、やはりやってみないとわからないことでした。
売り上げを上げようと欲に駆られて、余計なものに手を出して、大きく火傷をしてしまいました。

では、なぜ弁当になんか手を出したか、です。

本業のライブバーは、もちろん順調です。
でも、ものすごく儲かっている、という状況でもないです。
ライブバー業界にあってはかなり盛り上がっている店だとは思いますが、かといって家族を養っていくにあたって楽にやれているかというと、そうではなかったです。

だから、昼の空いた時間を利用してもっと利益を産みたい、というのがずっとあったんです。
それは、創業当時から模索していました。

創業時に音楽教室をやろうとして頓挫、途中カレー屋さんに場所貸しをしたけど失敗、のちに自分でカレー屋さんをやるも、労力と利益が見合わず中止、で、タコス屋さんに場所貸しをするもの全く利益が出ず…。

ランチ営業的なのは場所柄難しいので、キッチンカーのセントラルキッチンとして誰か借りてくれないか、なんて思ったりしていたんです。

そこに、この度の弁当本部から営業電話がかかってきたんです。
作って配達なら、ランチが難しい店でもやれる!そう思って説明を聞きました。
そしてこちらのやりたかったこととかなり合致したので、話を進めてしまったんです…。

もし、昼の活用を特に考えていなかったら、こんなことにはならなかったです。
そして、家族のために少しでも収入を増やしたい、なんて思わなかったら…。

後悔することは沢山あります。
もし〜だったら…。

やはり、自分が本気でやりたいこと以外、手を出してはいけませんね。

本業でもまだ伸び代があるので、とにかくそこを強化することとします。
そこを伸ばせれば、今回の損失も取り戻せるはずです。
やるべきことは分かっています。
なのに、今まで面倒臭がってそこに手をつけずに来てしまいました。

もう後がありません。
待ったなしで、やります。
やるしかないんですよ。

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